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食べる事

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≪ 退院のお祝い ≫


退院準備の為のカンファランスに浦安にある病院へ出向きました。
ご家族やMSWからの情報で今迄に勝手にイメージしていた姿より、顔色も良く、大変配慮のある方で、「また今日も新しく素敵な出会いができた」と嬉しい気持ちに。


入院中の楽しみの一つに、「退院したらあれを食べよう・これも食べよう・・・」と思い浮かべる事があります。

食事制限が無い事を確認した後、「自宅に戻ったら何を召し上がりますか?」と伺った所、「トンカツと赤飯だな」とニコニコして仰いました。


仰る通り、無事に退院されて召し上がったのは、カツの代わりにお刺身やステーキ!
退院の日に丁度町内会の方からお誕生月の方へのお祝いで、お赤飯も届けられ、願いはほぼ叶えられたのでした。


命を救うための入院では、制限があっても仕方がない事。

その制限が外された時の意味合いは二つに分かれます。

二度と入院を繰り返さない為に、養生すればある程度の自由が与えられる場合。

もう一つは、次の入院すらも選択せず自宅で終わりを迎える場合です。

二つ目であれば、ある意味怖い物はありません。
食欲に任せ、好きな物を好きな時に食べる事が許されるのです。

よく、人生最後の日に何を食べて死にたい?というやり取りがあります。

人それぞれに思い描く食べ物は違うでしょうが、何を食べても、その日に満足して死んでいきたいと思う様になりました。

数年前に、心不全・腎不全で水分や食材に制限があった方が浮腫みで入院が必要になりました。治療によって、水分が無理やり絞りだされた身体は枯れ木の様でした。

退院後、「お水を頂戴」と繰り返す声を聞くに忍びなくなったご家族は、「欲しいだけ飲ませて、欲しい物を食べさせてあげよう」と決心されました。

ある日の夕食のメニューはカレー。

その方は「ママの作ったカレーは美味しいね」と何度も繰り返したそうです。
お腹一杯に、カレーライスを召し上がった翌朝、天国に召されました。

きっと、大満足だった事でしょう。いつもと変わらないカレーを褒めたのも、感謝の気持ちだったのだと思います。

食事は命の源であると同時に、精神の安定にも不可欠なものです。

さて、私が最後の日に口にするのは一体何なのでしょうか?


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2010年06月15日 11:06に投稿されたエントリーのページです。

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