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慎重になっていきます

5月11日(金曜日)


お取引の事業者が当方に関係する内容を含めたデータを別の会社に送付してしまったとの連絡を受けました。


その内容の報告とお詫びに取締役と店長様がお越しになりました。


長いお付き合いの方々ですので、わたくしの気質も良くご存じで、とても緊張されてお部屋にお入りになりました。


説明を受け対応策を伺い大事に至らない事を確認できましたので、一安心でした。


このミスも人的なミスでした。


最近、わたくし共も言い訳の出来ないご迷惑をお掛けしたにも関わらず、寛大なお心でお許しを頂いた経験があります。


ですから、緊張の汗をかきながら説明をなさる姿は他人事ではありませんでした。


そんなお詫びを承っている最中に、会社の中では次々とお詫びをしなければいけないコトが起こっていました。


起こっていたというより、起こしてしまっていた・・・・というのが本当でしょう。


この頃のわたくしは、どなたからもお詫びを受ける資格はないと思っています。


どれだけ多くの方々にお世話になり、ご迷惑をお掛けし、わたくしの知らないところで我慢を強いているのかと想像すると、申し訳なくてたまらなくなります。


午後立ち寄った薬局で、何十年もお付き合いしている近隣の患者様と久しぶりにお目に係りました。

『わあ~~ずっと会いたかったのよ~~~』と手を取って下さいました。

86歳になったご婦人は『悩みがあったらまた先生のところに行けばいいのね』と仰ってお帰りになりました。色々とご心労をお抱えの様子でした。

お気持ちが萎えない様にと少しだけ励ましのお声を掛けさせて頂きました。


『いつでも相談に行けばいいのね』  


こんなに嬉しい言葉を頂きながら、


『人様のお悩みを伺える立場なのか?』

『いやいや、そのお役目、使命があるからこそ、まだ弱音は吐けない。踏ん張らないと・・・・。』

という二つの気持ちが同時に湧いてきました。


先日、あるレストランで新人さんが挨拶をして下さいました。

その時に頼んだワインをその場の皆さんで試飲してもらったのですが、新人君はワインが大好きと言って喜んでくれました。

20時を過ぎると、『お先に上がらせて頂きます』と客席まで挨拶に来て下さり、『美味しかったです』とニコニコして立ち去りました。

その様子を見ていたベテランの方が『入社して以来、フロアでお客様が親しくお話して下さったのは古谷さんが初めてですので、彼は今日の出来事を一生忘れないと思います。』と仰いました。


そんなに大それた事ではないと思っていたのですが、飲食業も採用が難しく、また見た目の華やかさよりも厳しい実務なので、何か励みになる事、仕事をしていて嬉しい事が無いと続かないと言うのです。


どの職種も、現場は同じ悩みを抱えているのだと思いました。


ヒロ薬品の社員たちも、お客様に嬉しい言葉を掛けて頂き、励まして頂き、時には厳しいお言葉も頂き、全ては寛容なお心で育てて頂いているのだと思うと、わたくしもそういう大人でありたいと思うのです。


人様のミスを我事として受け止め、我が身に照らしてみる事。


おのずと発する言葉が慎重にならざるを得ません。

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2018年05月11日 20:55に投稿されたエントリーのページです。

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