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本音と建て前

8月28日(水)

最近とみに日本語の使い方や受け止め方に迷う事が増えました。

お客様から『本人には言わなくていいけどね‥‥』とご不満を伺った際にはその言葉を鵜呑みにはできません。

解決したい為に、耳に入れて下さるものだと理解し、即効しかるべき対策を打ちます。

『もう、いつ死んでもいいの』

この言葉も言葉通りに受け取ることはできません。

『いつ死んでも仕方ないけど、生きているうちは大切にしてね』というメッセージだと受け止めています。


さて、お詫びの印にとお菓子を差し出された時はどうでしょうか?

『この度は大変ご迷惑をお掛けしました』とお菓子らしき包みを差し出された際には、即座に『ありがとう』と言って受け取る事はしません。

『そんなにお気遣いなさいませんように』などと一言伝え、相手側が『イエイエ、当方の気持ちでございます・・・どうぞお収め下さい』など短いやり取りがあって『では今回は頂戴いたしますね』なんて言いながら、少しづつ場が和む・・・・のが今までの体験でした。


最近、それほど大きなミスではないのに、お菓子を持参した方がいらっしゃいました。

いつもの様に、と言いますか、本当にお菓子を頂くほどの事とは思っていなかったので、『そんなことはしなくてもイイのよ』と申しましたら・・・・。

『そうでございますか‥‥』とお持ち帰りになったのです。


素直と言えば素直です。


お菓子が欲しかったのではありませんが、その様子は初めての事でしたので、少し戸惑いました。


日本語の特徴として、少し回りくどかったり、言葉通りに受け止めると無礼者と評される文化があります。


有名な例えは・・・京都で『ブブ漬け(お茶漬け)でもおあがりやす』と言われたら『もうそろそろ帰って下さい』と言う意味だとか。

これだけメジャーな合言葉であれば、もはや使い難くなりそうなものですが、裏の裏の裏を読み取る心理作戦みたいで少し面倒です。


若い方は、経験の少なさから裏の裏の文化に不慣れで、文字通りの解釈をなさるのでしょう。

もしかすると若い方々に相手に面倒な解釈を学ばせるより、こちら側の言葉使いをもっとシンプルに明瞭にすればイイだけなのかも知れません。


ただ、本音だけで生きていければそれで幸せか?と言うとそうでも無い様な気も致します。


使い分けが出来るのが一番ですが相手を思いやってこその使い分けをしなければタダの二枚舌となってしまいます。


結局のところ、言葉にとらわれるのではなく、どうやって相手に気持ちを解かって頂けるか?


その根本を考えた上での言葉の選択が出来れば、感謝の気持ちも、お詫びの気持ちも充分に伝わるのものではないでしょうか。


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2019年08月28日 18:19に投稿されたエントリーのページです。

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