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子供に帰る日

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≪ 隔月のサンタ♪~ ≫


児童施設に様々なヒ―ローからの贈り物が届いているニュースが続きます。

元々は、親と共に暮らせない環境の子供たちが暮らす場所に、どこかの誰かの支援が届くのは、やっっぱりニュースになるんですね。

自分の名前を名のらず、アニメのヒーローを贈り主にしたセンスはなかなか素敵です。

今朝は、「肝っ玉かあさん」の京塚正子さんの名前を久しぶりに聴き、きっとその施設の子供達には誰の事か、解らないだろうと思いつつ、「良い事をしそうな人」として思い浮かんだのが、京塚さんだったのだと想像しています。


そんな事を思ったお昼前、私にも「肝っ玉かあさん」が訪ねて下さいました。

数年前にその方のご主人を担当し、もっと前には薬局の患者様として、付かず離れずの関係の方でした。

小柄な身体ながら、ご主人を車いすで介助する姿は、それは献身的で、「夫婦ってすごいな~」と思っていました。

「頑固者」のご主人は全てのわがままを奥様にぶつけ、歩けなくなっても「我が道を行く」の姿勢は変わりませんでした。

私が担当になったのは、ご主人のお加減が随分悪くなって、奥様の身体が悲鳴を上げ始めた頃でした。

それから、数か月、お風呂場の改修やデイサービスのご利用等々、多少は奥様が楽になったかしら?と言う頃に入院し、ご逝去されました。

要介護状態になっての関わりはそれほど長くは有りませんでしたが、奥様が今でも私に対し、感謝の言葉を伝えて下さるので、本当に恐縮してしまいます。

最近、奥様は薬局に2か月に1回程度お越しになります。

その時に、ショッピングカート満杯に「お菓子」を持ってきて下さいます。

そして、最近は事前に電話を下さり、私が直接受け取れる様に、配慮して下さるのです。

お断りしても、もうダメ。

もはや、隔月のサンタクロースの様で、この頃は素直にご厚意に甘え、その時だけは童心に帰った様に、無邪気に喜ぶ事にしています。事実、その昔両親にお菓子を買ってもらった時の様な懐かしい感覚が蘇ります。

誰かに何かを差し上げる、そしてそれを有り難く頂戴する・・・・。

嬉しいのは、その物が何か?で計るのではなく、その行為自体が愛しくて、有りがたくて、お気持ちそのものが嬉しいのです。

自分の行いを、何年なっても好意的に覚えていて下さる事。これは本当に有り難い事です。

実は、亡くなったご主人様から、ラブレターを頂いた事がありました。もう10年も昔の事です。

私は、股関節障害で歩く恰好が悪いので、遠目でも「古谷」と解るらしいのです。
それでも立ち仕事を続けている姿や、お客様と接する姿を静かに見守って下さったのでしょう。

『君はナイチンゲールの様・・・・』とお褒めのお手紙が届いたのでした。
そして、『困っている人の役に断ち続ける様に』と励ましの言葉も添えられていました。

私は、自分の不出来を良く知っているので、人様がそう思って、それをお手紙に下さるなんて、思っても居ない事でした。

しかし、過大評価であっても、お客様がその様に思って下さるのなら、その姿に近づかないといけないとも思いました。
(現状は悲惨なものですが・・・・・・)


ですから、その方が歩けなくなったと言う噂を耳にした際に、本当に悲しくて、自分がどんなお手伝いが出来るか真剣に悩みました。

でも当初は、ケアプランの依頼を私では無く、違う事業者に依頼されたのです。

その事を知った時には、ちょっと複雑な思いでしたが、結局、誰の話も聴かないと困り果てた奥様が、私にお声を掛けて下さり、最後のご支援に繋がったのです。

実に「ご縁」とは良く言ったもので、「何か恩返しをしたい」と思い続けていた事が叶ったのです。

後年のI様に私が「ナイチンゲール」に見えたかどうかは不明ですが、今も奥様に良くして頂いている事が、何よりの答えだと感謝しつつ、今日、運ばれてきたお菓子と、私にだけ下さった「焼き芋」をお昼ご飯に頂きながら、I様を偲んでいます。

「おかあさんは、頑固者のお父さんを見送って、今青春を楽しんでいますよ!お迎えは未だ、当分いりませんからね」

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2011年01月12日 12:44に投稿されたエントリーのページです。

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