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教えてもらえなかった事?

9月10日(木曜日)


先日来、有料老人ホームでの転落死の謎について報じられています。

迂闊な事は言えずに、誰もが言葉を濁していた矢先に家族が撮影したビデオが報道により公になりました。


同時に居酒屋Wグループが介護部門の売却を決めました。
この記事を読んだ瞬間、「やっぱり」と思いました。

食が強みで、高齢の方々に美味しい食事を提供し、喜んで頂くというW社長のご講演を何回も拝聴したのを懐かしく思い出します。


ただし、食のプロでも医療や、福祉についての理念がどこに有るのだろう?と良く解りませんでした。

単純にビジネスとして、異業種参入を決めたのだと思っていましたが、資本力があればより良いサービスを生み出して下さるのではないかと、僅かな期待も無かった訳ではありません。

数日前に交わした若い金融マンとの会話。

「社長のところは本当に綺麗なB/Sですね」

「地味だけど実直でしょう?」

「本当にその通りだと思います。B/Sにはその会社の社長さんの性格や人柄まで映し出るんですよね。まさに社長の性格通りですよ。ちゃんと年々実績が積み上がっていますし、銀行は何処を見るかと言うと、ここなんですよね」


先代が神経をすり減らして築いて来られた会社を受け継がせて頂いた以上、粗末な経営は出来ません。


大きな会社は投資も大きく、その代わりバックが見込めなければ直ぐに手放すのも当たり前です。シビアです。


虐待ビデオが撮られた施設も大きな資本の有料老人ホームです。

見るからに建物も立派です。しかし中身がお粗末だったのには怒りと言うよりも悲しみを覚えます。


この様な報道があると、「介護職のレベルの低さ」「介護職の年収の低さ」「介護職の倫理観の無さ」などなど、どんどん悪いイメージを植え付ける事になります。


先般の福祉のしごと相談会で「介護はいい~~介護は素敵~~~♪」と歌っていた事が焼け石に水の様な気がしてきました。
介護の3Kは「感謝・感激・感動」と笑顔で胸を張ってお伝えしたのに・・・・。

何だかまたヘンテコリンな3Kが生まれなければ良いのですが・・・・・。


それにしても、人に暴力を働く・・・・とはどのような生い立ちがあったのでしょうか?

「痛い事はしちゃダメなの」「悪い言葉は使ってはいけません」「悪い事をしたらゴメンナサイと言うのよ」「人の物をとってはいけません」

何時から親や周囲の大人たちがその様な言葉を教えてくれたのかは覚えていませんが、それらは3歳くらいの時に『砂場で覚える事』なんだそうです。


お母さんと一緒に「公園デビュー」して、世の中の仕組みやコミュニケートを学ぶ、その次に幼稚園や学校と集団での生活に向かうのだそうです。

「ごめんなさい・・・は?」と親に言われて「ゴ・メ・ン・ナ・サ・イ」と
「ありがとう・・・は?」と即されて「ア・リ・ガ・ト・ウ」と一言ずつ、口移しでその場面と言葉をリンクさせてきたのです。


ビデオに写っていた当事者は、この体験が無かったのかも知れません。

もしかすると、自分も手を煩わせた際に親にぶたれたのかも知れません。

「お前なんかどこかへ行っちゃえ!」などと突き放されて、心が充分に育たないまま身体だけ歳を重ねてきたのかも知れません。


三つ子の魂百まで・・・・・。

うるさいと思っていた親の言葉の数々、鬼の形相で叱られた事、心配を掛けて泣かせてしまった事、今振り返るとなんて有難い事だったのか。

天国の両親に感謝です。


暴力とは全く違う場面で気になった事。

ランチに行ったお店でスプーンとお皿で立てる音が鳴りっぱなしで、思わず眺めてしまいました。

50代の男性が右手だけでスプーンを操作し、チャーハンを手元に集める動作の度に音を響かせるのです。

左手は下に下げたまま。


もしかして左手がご不自由な方?とチラ見をしていたら、ちゃんとハンカチで汗をぬぐっていたので、そうではなかった様です。

最近、Pianoの師匠に『音』に関しての意識を持つ様に指導されているせいか、綺麗な音にも不愉快な音に敏感になっている様です。

絶対音感のある岡本師匠ならあのカチャカチャ!!という金属音が『ド』なのか『ファの♯』なのか聞き分けられるのかも知れません。

食事のマナーも親に躾けられなければ、また周囲の人が「それは止めた方がイイよ」と愛情を持って伝えてあげないと身につかないものです。


以前、とても可愛らしいお顔の若い社員と食事をした時に、箸を口にくわえたまま、じっと人の顔を見ていたので、気持ちが悪くなって、「そういうのはなぶり箸といってマナーに反するのよ」と注意をしたことがありました。

その仕草が可愛いと思って意図的にしていたとも思われず、今まで誰も『変だよ』と教えてあげなかったのかと思うと、気が重くなったものです。

注意だけだと雰囲気が悪くなるので、『箸使いのタブー』を次々言ってもらうゲームをしました。

客観的なフィードバックを素直に受け入れられる人はいくつになっても成長が止まらないのだそうです。

ただし、言ってもらえるだけの人格を作るのは自分自身の責任です。


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2015年09月10日 22:57に投稿されたエントリーのページです。

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